そんなわけで、『グローブ・ジャングル』全公演が終了しました。ご来場、下さった方は本当にありがとうございました。
客演の二人、根本宗子さんはすっかり女子楽屋の主となり、森田ひかりを調教すべくがんばってくれました。
オレノグラフィティさんは、すっかり、虚構の劇団に馴染み、じつに楽しそうに演じてくれました。
初演に参加した小沢道成は、6年前の初演と比べて「性格が変わった」そうです。小野川晶は「足が細くなった」そうです。杉内一輝は、「自分がバカだということが分かった」そうです。じつに深い変化です。三上陽永は、「責任感が出てきた」そうです。渡辺芳博は「テキトーになった」そうです。
僕は、そうだなあ……「自分の残り時間をはっきりと意識するようになった」かなあ。
虚構の劇団、次は七月。いってしまうと、「虚構の旅団」です。これは、虚構の劇団全体を、別の演出家さんにお任せしてしまおうという「旅の企画」です。
今までは、一回、木野花さんにお願いしました。次回は、深作健太さん(なんと、お父様は名監督の深作欣二さんです)
いろんな事情で、「虚構の旅団」とはクレジットできないのですが、番外公演、虚構の旅団という意味づけの「ビー・ヒア・ナウ」です。1990年に第三舞台が上演したもので、初めての再演です。
僕は、今、24年ぶりに「ビー・ヒア・ナウ」の台本を読み返し、「どう現代に蘇らせるか?」と考えています。
そんなわけで、7月にあなたとお会いできると嬉しいです。
『グローブ・ジャングル』、ご来場、本当にありがとうございました。じつに思い出深い作品になりました。また、いつか、再再演、できたらいいなとこっそり思っています。
んじゃ。
鴻上尚史