「グローブ・ジャングル」10

第10回公演/グローブ・ジャングル 虚構の稽古場Blog 2014年3月14日

さて、そんなわけで、ブログの順番が回ってきました。鴻上です。今年の冬は忘れられない冬になりましたね。なんせ、東京は二回も大雪が降りましたからね。

おいらは、そんな中、『戦力外捜査官』のシナリオをひいひい言いながら書き上げ、書きあげたその夜から、『グローブ・ジャングル』の台本の手直しに入りました。本当は、シナリオを書きあげた途端、バタッと倒れる予定でした。体も、もう準備していました。けれど、倒れることはできなかったのです。

さて、今回は、まずは、オレノグラフィティ。劇団鹿殺しの『田舎の侍』を見に行って「おお、オレノグラフィティはかっこいいじゃないか!」と思ったのが、客演に呼びたいなと思った理由です。しかし、オレノグラフィティっていう名前はどーなんだろう。いや、かっこいいですよ。かっこいいけど、一生、俳優やっていく名前なのかい、と突っ込みました。なんか、30歳ぐらいで過激に走って、演劇界からパンクロック界に飛び込みそうな名前のイメージなんだけどなあ。でも、この名前、好きなファンの方もたくさんいるんでしょうね。

で、もう一人の客演は、去年、月刊「根本宗子」の『中野の処女がイクッ」を見て、「す、すごいぞ、この作品!」と感動したのが始まりの根本宗子さんです。しかし、すごいタイトルの芝居だよなあ。確実に、来る観客を選びますね。ネモシュウ(根本宗子)とは、そもそも、NHKのEテレの企画『青山ワンセグ企画』で、対決するという巡り合わせになったのが始まりです。23歳という若さなのに、ものすごく策士で、「おお、なんと今どき、正しい野望を持った若者なのだ」と嬉しくなったのです。正しい野望を持つ若者が本当に少なくなったと、僕は感じているのです。

てなわけで、6年前の旗揚げ作品を6年ぶりに上演します。

旗揚げ作品に出ていた俳優達は全部で5人。6年間でどれだけ成長したか、が鍵です。いやもう、成長してくれないと。成長してないと。成長してるだろうな。と、毎日、突っ込んでいます。

あとは研修生が三人。どーなるんでしょうね。

というわけで、なんともバラエティに富んだ面白い俳優達で上演する『グローブ・ジャングル』。僕のロンドン時代のいろんな思いと、現在の思いがごちゃっと詰まっています。よろしければ、劇場でお会いしましょう。

写真は、手前、ネモシュウ、奥、オレノグラフィティ。稽古前の発声練習のヒトコマです。はい。