「天使は瞳を閉じて」33

★第12回公演/天使は瞳を閉じて 虚構の稽古場Blog 2016年8月4日

さて、いよいよ本番が近づいて来ました。劇場に入ってびしびしがんがんと、明かり創りと場当たりを続けています。一分一秒が惜しいです。丁寧に作れば作るほど、物語が浮かび上がります。1秒で明かりがつくのか、0.5秒で明かりがつくのかによって、物語のエッジは変わってきます。
初日までの限られた時間で、あらゆる可能性を追及するのです。決められた形に向かって、予定調和の場所に物語を置きに行くのではないのです。
なので、この数日間は、じつに胃が痛いです。僕は演劇をやっていて、この数日間が一番、嫌です。
第一、早起きをしなければいけません。劇場に九時なんて、僕にとってまだ真夜中です。なおかつ、時間はどんどん過ぎて行きます。仕上げに終わりはありません。どんなに時間があっても僕は満足しないのでしょう。

よろしければ、劇場で目撃してください。
というわけで、三クールに渡って続けた俳優&演出家のブログは、これにて終了です。じつに、俳優の個性が浮かび上がる稽古場ブログになったと思います。
時間のある方は最初から読み直して、「むふふ」だの「ほえー」だの楽しんでいただけると嬉しいです。
写真は、「座・高円寺」の客席。もはや、どこを写しても誰を取ってもネタバレになるので(なにせ場当たりは本番の衣裳をつけてやっているので)一番、問題のない客席にしました。
この客席にあなたが座っていますように。そして、心底楽しんでいますように。

 


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